2011-01-01から1年間の記事一覧

誰もいない

つかの間の休み、すかさず松山に出る。いつもの喫茶店で、いつものワッフルモーニングを食べ、いつもの書店めぐり。2冊購入。田澤拓也 江戸の名所 江戸の名所: お上り武士が見た華の都 (小学館101新書)作者: 田澤拓也出版社/メーカー: 小学館発売日: 2011/0…

ホームグランド

大阪出張から連続勤務が続き、ほとんど休みがとれなかった。大阪では新しくできたジュンク堂梅田店に行ってみたが、広かったな。歩きまわるだけで腰が痛くなってきた。結局買ったのはどこでも買えそうな新刊だったのがどうかとは思ったが。 今日は久しぶりよ…

絵の力

坂崎重盛「絵のある」岩波文庫への招待 読了。「絵のある」岩波文庫への招待作者: 坂崎重盛出版社/メーカー: 芸術新聞社発売日: 2011/02/09メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 44回この商品を含むブログ (17件) を見る 岩波文庫って、カタイようなイメージが…

やわらかい思想史?

今日はようやく休み。にもかかわらず、ある事情で出勤。ようやく昼前に抜け出し、松山へ。ジュンク堂で家人からの頼まれものの雑誌1冊ともう1冊購入。 日本思想史 No.77 特集「近代とノスタルジア」 頼まれものの雑誌を探すうちに、普段あまり見ないコーナー…

借りぐらしのアリエッティ

今日は愛媛県美術館の「借りぐらしのアリエッティ×種田陽平」展を観にいく。かなり観覧者が多いという噂を聞き、開館同時に入場をねらって、朝早くに出発。駐車場に車を停めに行くも、駐車場に向かって既に車が並んでいる。なんとか、車を停めて美術館を目指す…

小津映画と成瀬映画

昭和20〜30年代の映画のことを書いた本を読むのは好きでいろいろ読んできたが、映画そのものを観たことはほとんどなかった。地方に住んでいると地元で古い映画が上映されることなどほとんどないし、テレビも地上波では新しい映画ばっかり。しょうがない…

和宮ゆかりの雛かざり

先日、国立歴史民俗博物館の『和宮ゆかりの雛かざり』から岩淵論考を紹介したが、それ以外の部分も読んでみて興味深かった点をメモしておきたい。まず国立歴史民俗博物館の和宮ゆかりの雛かざりの伝来について。ごあいさつの部分には、「和宮逝去ののち、徳川…

源頼朝の顔

黒田日出男『源頼朝の真像』を読了。源頼朝の真像 (角川選書)作者: 黒田 日出男出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版発売日: 2011/04/25メディア: 単行本 クリック: 47回この商品を含むブログ (8件) を見る神護寺蔵の国宝伝源頼朝像。源頼朝というと、そ…

際物としての雛人形

岩淵令治「江戸の雛市−「際物」を見る・売る・買う−」(『和宮ゆかりの雛かざり』国立歴史民俗博物館、2011年)を読了。現在、桃の節句が近づくと、各地でおひなさま絡みのイベントがにぎやかに行われている。この季節に雛人形を展示する博物館もかなり…

無名な人々の裾野

板坂耀子『江戸の紀行文』読了。江戸の紀行文―泰平の世の旅人たち (中公新書)作者: 板坂耀子出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2011/01メディア: 単行本購入: 1人 クリック: 18回この商品を含むブログ (12件) を見る著者はこの本を通じて伝えたいことを…

父と娘の思い

三浦家文書研究会のHPとこのブログの中で、宇和島藩士三浦義陳が、江戸の宇和島藩邸で奥女中を勤める娘ほのに宛てた手紙を読んできた。そのほとんどを読み終えたつもりだったが、先般、三浦家文書の「御先祖様御自筆抜書写」という記録をめくっていると、ま…

『東京パック』の編集者

高島真 追跡『東京パック』 を読了。 [rakuten:book:10948548:detail] 明治38年に北沢楽天が創刊した『東京パック』は有名であるが、楽天が辞めた後にも第二次、第三次、第四次と昭和16年まで発行が続けられていた。本書はそのうちの大正期の第三次、昭…

心のクスリ

仕事まみれの日々が続く。 次々に押し寄せる波にあっぷあっぷともがく。 もがいているうちに、どこにいるのか分からなくなる。 松下竜一 潮風の町 を手にとる。 私がもっているのは昭和60年刊行の講談社文庫。 刊行間もなく買ったのだとすると、浪人時代か…

挿絵画家と作家

中村嘉人 大衆の心に生きた昭和の画家たち (PHP新書) には、中里介山著の長編小説『大菩薩峠』のさし絵を描いた石井鶴三について、次のように記している。 石井は明治二十(一八八七)年、東京生まれ。東京美術学校彫刻科専科卒。彫刻や版画で旺盛な創作活動…

雪岱のさし絵

中村嘉人 大衆の心に生きた画家たち 読了。大衆の心に生きた昭和の画家たち (PHP新書)作者: 中村嘉人出版社/メーカー: PHP研究所発売日: 2007/02メディア: 新書 クリック: 6回この商品を含むブログ (7件) を見る大正末から昭和30年代まで、新聞、雑誌の連…

重かった

今日はある集まりで、松山へ。 その集まりで職場へと大きな本2冊のもらいもの。 それから図書館で本を借り出す。 内澤旬子 世界屠畜紀行 世界屠畜紀行作者: 内澤旬子出版社/メーカー: 解放出版社発売日: 2007/01/01メディア: 単行本購入: 21人 クリック: 21…

大原幽学と飯岡助五郎

高橋敏 大原幽学と飯岡助五郎 読了。大原幽学と飯岡助五郎―遊説と遊侠の地域再編 (日本史リブレット人)作者: 高橋敏出版社/メーカー: 山川出版社発売日: 2011/02/01メディア: 単行本購入: 2人 クリック: 5回この商品を含むブログ (3件) を見る山川出版による…

「久留米藩士江戸勤番長屋絵巻」の追加情報

前回、最後に江戸東京博物館の収蔵品検索で、「久留米藩士江戸勤番長屋絵巻」の制作年代が天保11年頃とされていることを記した。そして、以前の図録では明治時代になっていたので、絵巻に関する見解の見直しがあったのかもしてないと付け加えたが、その後…

江戸勤番図の成立年代

前回、小林法子氏の「大川市立清力美術館の江戸勤番之図」を取り上げた。小林氏は、多くの本が紹介している江戸東京博物館所蔵の「久留米藩士江戸勤番長屋絵巻」以外に、ほぼ同内容を描いた大川市立清力美術館所蔵の絵巻があると紹介し、その最後に清力美術…

もう一つの江戸勤番図

江戸東京博物館所蔵の資料に、「久留米藩士江戸勤番長屋絵巻」という資料がある。この資料はかつて江戸勤番を体験した久留米藩士が明治になって当時を懐かしみ、同僚であった元御用絵師に描かせたものとされ、勤番武士の生活が描かれたほとんど唯一の絵画資…

ある宇和島藩士の江戸日記6(終)

ある宇和島藩士の江戸日記の6回目。最終回。 http://iyosidan.jugem.jp/?day=20110130 堺町での芝居、尾張町恵美須屋で買い物。

ある宇和島藩士の江戸日記5

ある宇和島藩士の江戸日記の5回目。http://iyosidan.jugem.jp/?day=20110125いわしずしを酒の肴にお国ばなしする勤番武士。

カワウソの味

渡邊忠司氏の大坂見聞録を読み進める。大坂見聞録―関宿藩士池田正樹の難波探訪作者: 渡辺忠司出版社/メーカー: 東方出版発売日: 2001/07メディア: 単行本 クリック: 3回この商品を含むブログ (1件) を見るこの本は、下総国関宿藩主の久世広明が大坂城代にな…

ある宇和島藩士の江戸日記4

ある宇和島藩士の江戸日記の4回目。http://iyosidan.jugem.jp/?day=20110123勤番長屋での余暇の過ごし方を紹介。

ある宇和島藩士の江戸日記3

ある宇和島藩士の江戸日記の3回目。http://iyosidan.jugem.jp/?day=20110122江戸の消費経済に翻弄される武士の姿を紹介。

ある宇和島藩士の江戸日記2

ある宇和島藩士の江戸日記の2回目。http://iyosidan.jugem.jp/?day=20110119宇和島藩邸に出入りして勤番武士に物を売る商人が登場。

ある宇和島藩士の江戸日記1

ある団体のブログに、宇和島藩士の江戸での暮らしぶりがうかがえる史料の紹介を始める。 http://iyosidan.jugem.jp/?day=20110118 わずか6日間の日記であるが、研究テーマの宇和島藩士三浦家の江戸日記にも関わる部分が多い。日記の筆者が分かるとよいのだ…

武士の家計簿、絵鯛の行方

昨年末、家族で映画「武士の家計簿」を観に行った。武士の話しでありながら人が切られるシーンなどが全くなく、血を見るのが嫌いな臆病者としては安心して見ることができた。地味な映画なので、少ないかなと思ったが、平日なのにそれなりの人が入っていた驚…