ゴールデンウィークの始まり

先日クイズ番組で、
ゴールデンウィークは業界用語で、
昭和30年代にいわれはじめたが、
それはどの業界でいわれるようになったのか、
という問題が出されていた。
昭和30年代というところでピンときて、
映画業界と当てることができたが、
現在読んでいる
牧村健一郎氏の獅子文六の二つの昭和 (朝日選書)
ちょうどその話しが出てきた。


昭和25年の獅子文六の新聞連載、
自由学校は大評判となり、
映画化の申し込みが相次いだ。
コンペの結果、松竹と大映が競作して、
同時期に公開することが決まる。
同じ原作で二つの映画の同時公開。
その公開日が昭和26年5月5日で、
この競作により、
これまでの映画のかきいれ時だった
正月やお盆よりこの時期の入場者が多かったことから、
大映の役員が「ゴールデンウィーク」と名づけたとのこと。


ちなみに、
ゴールデンウィーク」は和製英語で、
NHKだけは今でも「ゴールデンウィーク」とは言わず、「大型連休」と言うそう。
ゴールデンウィーク」の誕生に、
獅子文六が関係していたとは知らなかった。
ゴールデンウィーク」といっても、
現在のように10連休ということもなく、
束の間の休みに、
慎ましく映画に行くことが娯楽だった時代の話し。