三浦義陳の江戸暮らし11

寛延3年12月11日のつづき。
宇和島藩主村候は、午前11時頃に御供を連れて、
護姫の兄、佐賀藩主鍋島宗教のもとを訪問する。
騎馬供1人、御供頭1人、御膳番4人、
表方は義陳も含め2人、御駕籠役3人、
それ以外に御歩行衆はいつも通りの人数での外出である。
佐賀藩邸では御馳走屋で御料理が出され、供の面々も拝味する。
そのメニューは以下の通り。


鱠(いけもり)
坪皿(白魚、のり)
香物(やきな、ならつけ、もりませ、さんせう)
汁(こかぶ、つみ入、しいたけ、な)

引而平皿(鯛、くず、たまり)
御木具向詰(ひらめ焼物)
御酒
御吸物(かき)
御肴
重箱物(ゑひ、いろ付)
小皿(たい、すゝけ)
御菓子皿盛(らくがん)


普段長屋で自炊の藩士にとって大変な御馳走が供されている。
それが終わると、刀が宗教から村候へと進物として渡されている。
午後3時過ぎに終わり、暮れ時には宇和島藩邸へ戻っている。