連休前のある一日

連休前の土曜日。今日は体のメンテナンスのために鍼を受けに外出。鍼灸院に行くには、郊外電車、市内電車と乗り継がなければならない。その間に読書がはかどり、持っていた1冊を読み終えてしまう。

そうなると、手持ち無沙汰で、鍼が終わってから市内電車で街中に戻り、ジュンク堂で何か1冊と探し回る。図書館に入ったら読もうと思っていた本を選択。

パリの皇族モダニズム

パリの皇族モダニズム

すぐ近くの喫茶店で、ワッフル食べながら、早速本を読み始める。戦前の宮家である朝香宮鳩彦王と允子妃は、大正11年(1923)からの3年間をパリで過ごす(允子妃はある事情から翌年からだが)。そのパリ生活を、東京都庭園美術館に眠っていた「受領証綴」からよみがえらせようとするもの。東京都庭園美術館は旧朝香宮邸で、アールデコの館として知られている。朝香宮夫妻のパリ滞在後に建てられたものだが、「受領証綴」はそこに遺っていたものではなく、流出していたものを庭園美術館が購入したものらしい。日本人でパリというと、昭和6(1931)年に放浪記の印税でパリに行った、林芙美子紀行集 下駄で歩いた巴里 (岩波文庫)なんかが思い浮かぶが、その切り詰めたパリ生活とは全く異なる、ハイグレードなパリ生活がのぞけそう。

そこからさらにあわただしく市内電車に乗り、愛媛大学へ。法文学部附属の四国遍路・世界の巡礼研究センターができたことを記念して開かれた講演会を聞きに行く。昨日に四国遍路が日本遺産に認定されたこともあってか、会場は満員。テレビなどマスコミ関係も多い。講演は、鳴門教育大学の大石雅章氏の「四国遍路と弘法大師信仰」。終わってあわただしく、再び電車を乗り継ぎ帰宅。