道中の食べる楽しみ

一の重です。
昨日は子供のピアノ発表会でした。
子供の緊張感がこちらにまで
伝染して、ハラハラドキドキしました。
会場は八幡浜市の小さな公民館でしたが、
始まるまでに少し時間があったので、
1時間足らず八幡浜の町をぶらぶらしました。
八幡浜はかつては港町として栄えたところ。
戦災にもあっていないので、
いたるところに歴史を感じさせる建物があります。
表面は新しく飾られていますが、
一枚ひんめくと、昔の素顔がでてきそうな。
面白いなと思った建物を
何枚か写真にとりましたが、
腕がわるいので、お見せする程のものではありません。
それでも、そのうち少しずつでも紹介できたらと思います。


では、幕末単身赴任 下級武士の食日記
の続き。
江戸勤番を命じられた
和歌山藩の下級武士酒井伴四郎はいよいよ
万延元年5月11日に和歌山を出発します。
第一章では、大雨で大被害を受けた道中を
伴四郎は江戸に向けて進んでいきます。
伴四郎が道中に楽しんだものに
その土地その土地の名物があります。
伴四郎は木曽路を進んでいきますが、
草津の姥が餅にはじめり数々の餅の名前が出てきます。


江戸時代の旅人が道中食べたもの。
それで、先般徳島で見た
「大名の旅−徳島藩参勤交代の社会史−」
(主催:徳島市徳島城博物館)
という展覧会のことをふと思い出しました。
その展覧会には、
豊橋市二川宿本陣資料館からの借用資料として、
様々な東海道中の名物の食品サンプルが展示されていました。
川崎宿の奈良茶飯
岩淵の栗粉餅、
西倉沢宿のさざえの壷焼、
丸子宿のとろろ汁、
小夜の中山の飴の餅、
そして伴四郎も食べた草津の姥が餅。


食品サンプルから
名前はよく聞きながらも、
どんな食べ物か分からなかったものが
はっきりと分かりました。
食品サンプルに見る姥が餅は結構巨大です。
大きなあんこの固まりが5個、
黒漆の皿に盛ってあります。
これは一つ食べただけでもかなりお腹にどっしりきそうです。