歌川国芳展と徳川将軍家霊廟


今日は娘を連れて外出。自分には不似合いとは思いつつ、六本木ヒルズへ。



ヒルズ下では正月らしく獅子舞、大黒舞がやっていた。しばらく眺めた後、入口求めてうろうろ。田舎者なので、どこから入ればいいのかすらわからない。

ようやく中に入って、チケットを買い求める。見るのは森タワー52F、森アーツセンターギャラリーで開催中の「没後150年 歌川国芳展」。高いなと思いつつも、めったに来ることもないので展望台とのセット券にする。


歌川国芳展の入口は大混雑。なかなか進めない。こういう時のいつもの手として、最初の「通俗水滸伝」シリーズなどの武者絵は飛ばして、空いている箇所、箇所を少しのぞきながら、どんどん先に進んでいく。そうすると、途中からはスペースができてきたので、役者絵、美人画などから少し時間をかけてじっくり見始める。一番大好きな動物絵や戯画は最後の方なのでゆったり見ることができて、とても良かった。ネコも金魚もかわいくて、かわいくて。壁の落書風の役者絵、『荷宝蔵壁のむだ書』も初めて目にして感動(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Scrbbling_on_the_storehouse_wall.jpg)。こんな発想どこから生まれるのか、今から見ても新しい。


国芳展、見終わった後は展望台へ。地上238mから見る東京の眺め。空気も澄んでいて気持ちいい。



右に東京タワー、左に昨日隅田川ごしに見上げたスカイツリーが小さく見える。


そして何よりもうれしかったのは、宇和島藩江戸屋敷であった国立新美術館政策研究大学院大学をすぐ真下に見ることができたこと。三浦家文書に伝わる宇和島藩江戸屋敷を測量した絵図と確かに敷地の形が合いそうです。今調べてみると、政策研究大学院大学多目的ホールは想海楼ホールと言うらしい。もちろん、これは宇和島藩江戸屋敷にあった想海樓にちなんだ名称。知らなかったなあ。

http://www.geocities.co.jp/CollegeLife-Club/6700/column3.html



その後は徳川将軍家菩提寺増上寺に初詣。大殿の横に東京タワーがそびえる不思議な空間。


境内では猿まわしがやっていて、たくさんの人が楽しんでました。東京の正月は、いろいろな催しがあるんですねえ。



でも増上寺に来たのは初詣のためだけでなく、別の魂胆があったから。それは「徳川霊廟特別公開」。チケットの説明によると、増上寺には6人の将軍、5人の将軍正室、5人の将軍側室が埋葬されているとのこと。かつては増上寺山内の北側と南側に、徳川将軍家霊廟は広がっていたが、昭和20年の戦災によりほとんどが消失。昭和33年に学術調査が行われ、発掘された遺体は綿密な調査が行われた上で荼毘にふされ、墓所は本殿裏手の現在地に改葬されたらしい。


写真は2代将軍秀忠とお江夫妻の墓所。秀忠の宝塔は木製のため戦災で焼失してしまい、現在はお江の宝塔が使われている。



静寛院和宮墓所和宮の宝塔は明治に入ってからのもので青銅製。
江戸時代の徳川将軍家御霊廟は、もちろん宝塔がむき出しだったわけではなく、拝殿、本殿などがあり、精緻な細工がされた建物で覆われていた。


例えば、戦前のお江の方の霊廟だとこの通りである。

年末年始は天気もよくて、東京のいろいろ歩くことができて、リフレッシュできた。さあ愛媛に帰って、また日常が始まる。