幸先よし
埼玉にある家人の実家で年末年始を過ごすことに。今日は移動日。飛行機で羽田空港に下りてからは家族と別行動。渋谷に出て、たばこと塩の博物館に行く。博物館には学生時代に行ったことがあるが、うろ覚えで道を歩くと無事博物館の前に出る。まだまだ東京の土地勘はサビついていないか。
開催中の展覧会は、特別展「森永のお菓子箱 エンゼルからの贈り物」。森永が社史編纂時に蒐集した資料をもとにつくられた史料展示室から借用した展示物が並ぶ。企業がつくる社史って結構スカスカな内容のものも多いが、その中で森永は別格。今手もとには100年史の本があるが、370ページ近くの大部なもの。明治32(1899)年の創業当初からのポスター、パッケージ、景品などの写真がふんだんに使われた眼で見て楽しい社史になっている。展覧会では、その社史の中核になった史料が次々に登場して、人知れず興奮した。
入口だけは撮影OKで、こんな感じ。100年史もっているものの、「森永製菓の企業史料保存と公開−史料室今昔−」の文章が入っていたので、図録も購入。
その後、池袋の本屋でもと思い山の手線に乗り移動中、急に気が変わり高田馬場下車。古書現世に向かったが、これが好判断。3冊購入。
鈴木俊幸 一九が町にやってきた(高美書店)
久保覚 古書発見 女たちの本を追って
- 作者: 久保覚
- 出版社/メーカー: 影書房
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- 作者: 宮島英紀
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このうち、一九が町にやってきたはずっと欲しかった一冊。江戸時代からの歴史がある長野県松本市の本屋、高美書店が出版している。東海道中膝栗毛で有名な十辺舎一九が信州来訪した文化11(1814)年前後の松本町人たちへの地域文化の浸透が見事なまでに記されている。入手方法が分からずに、欲しくても手に入らなかった本。まだ販売されているのかしら。ホクホク気分で足取りも軽く家人の実家に向かう。