本屋めぐり

休日三日目の一の重です。
小学4年生の五の重も今日は振り替え休日。
家族三人で松山まで遊びにいきました。
三越で近代絵画の展覧会見た以外は
私は家族と別行動。
ひたすら本屋めぐり。
しばらく来ないと見たことがない
新刊が増えています。
家にも積ん読本がたくさんあるので、
どれを買うのか悩みます。
結局、丸三書店で以下の3冊を購入。
矢野敬一 写真家・熊谷元一とメディアの時代

写真家・熊谷元一とメディアの時代―昭和の記録/記憶 (写真叢書)

写真家・熊谷元一とメディアの時代―昭和の記録/記憶 (写真叢書)

井手孫六・石埜正一郎編 山里の四季をうたう
山里の四季をうたう―信州・1937年の子どもたち (岩波ジュニア新書)

山里の四季をうたう―信州・1937年の子どもたち (岩波ジュニア新書)

坂崎重盛 「秘めごと」礼賛
「秘めごと」礼賛 (文春新書)

「秘めごと」礼賛 (文春新書)

 
熊谷元一は昔から気になっていた写真家の一人。
写真でみる日本生活図引
の別巻、村の一年
村の一年 (写真でみる日本生活図引)

村の一年 (写真でみる日本生活図引)

でその名前をはじめて知りました。
村の一年は、
昭和11年8月から2年間をかけて、
伊那谷阿智村の生活を追ったもの。
この時代、写真による村誌の編纂を目指した人がいたという驚き。
熊谷には他に岩波写真文庫
一年生 ある小学校教師の記録があり、
近年ではこちらの写真の方がむしろ有名かもしれません。
この本は昭和28年の阿智村で自ら担任だった
会地小学校の小学1年生を撮影したもので、
現在その写真は
なつかしの小学一年生
なつかしの小学一年生 (らんぷの本)

なつかしの小学一年生 (らんぷの本)

という本で紹介されています。
なかでも大きなコッペパンにかじりつく少年の写真は、
江戸東京博物館の「近くて懐かしい昭和」展のチラシに使われ、
多くの人の目にふれました。
ただ熊谷の写真が、
昭和へのノスタルジーをかきたてる
という文脈のなかで使用され、
熊谷の写真が本来もっていた
時代性、地域性、個別性に目が向けられなかったという
筆者矢野氏の指摘は事実のように思います。
熊谷からの聞き書きを交えた本書が、
どのような昭和像を描き出していくのか興味深いところです。